Molecule

Year : 2020 | Client : IFDA | Photo : IFDA Organizing Committee

家具には「椅子」「机」といった目的に応じた名称が与えられています。背もたれや肘掛けを持ち、人が腰掛けることを可能にしたものは「椅子」と呼ばれ、より心地よく座れるように発展してきました。一方で、机に足をのせることは行儀が悪いとされるなど、椅子は座るもの、机は作業をするためのものと、家具の名称がユーザーの行為を制限することもあります。そのような家具の名称、すなわち言葉=意味を与えられる以前の状態へと還元し、ユーザーが自由な使い方できるものとして家具を再定義することを考えました。

Moleculeは1辺550mmの正三角形の平面を持つ、木の構造物です。ちょっとした高さと平面を持つので、腰掛けたり、物を置いたりなど、「家具」として最小限の機能を果たします。上下、側面には強力なネオジム磁石を内蔵し、単体同士をくっつけることができるので、分子(Molecule)のように連ねることで、よりより多くの行為を可能する複合体を作り出すことができます。ローテーブルのようなもの、サイドテーブルのようなもの、シェルフのようなもの、ベンチのようなもの…。単体同士を繋ぎ、あるいは引き離すことで、その都度ユーザーの必要に応じた「何か」へと形態、名称を再構成します。

 International Furniture Design Competition Asahikawa 2021 :Bronze Leaf Prize (Special Prize)